党名変更をめぐる滑稽さ


党名変更というのは、日本共産党につねづね向けられてきたものですが、これは違います。自民党の話。発端は、いわずもがな。総選挙で大敗し、下野するという事態に直面したからです。

自民、党名変更の議論は1週間余で幕

「党名の問題は終止符を打とうじゃないか」――。
自民党は4日、党本部での政権構想会議(議長・谷垣総裁)で党名変更は行わないことで一致した。党再生の狙いで浮上した党名変更の論議は、わずか1週間余りでお蔵入りとなった。
議長代理の伊吹文明・元財務相は記者会見で「自由と民主は変わらぬ価値観として大切だ。民主党に対峙(たいじ)できる党名としていい」と強調した。

続きを読む

普天間問題でない基地問題があるのか


「花・髪切と思考の浮游空間」に以下の記事を公開しています。
FUTENMAでない基地問題があるのか。

官房長官の迷返答。「3党合意の中には、普天間問題は特に入っていない。基地問題は入っているが」。
平野氏以外は、現下の情勢で、基地問題といえば普天間の基地移設問題を指すと思っているでしょう。そもそも氏の発言自体が、(普天間の)基地移設問題にたいする注目と関心が強いから発せられたものなのでしょうに。本人のつぶやきでしょうか?

続きを読む

中道の憂鬱・第2章


社民党のあいまいな位置についてふれたくて昨日、中道の憂鬱というタイトルにしました。中道という言葉を選んだわけは、公明党に関しても興味があったからです。正確にいえば、同党の現在に関心が多少あったりするのです。

社民党公明党は、政権というものを軸にして考えると、ちょうど立場が逆転してしまいました。前者は連立し政権入りし、後者は、選挙に破れ野党になったのです。ただし、政権内での両党の重みは、それこそ雲泥の差ほどの違いがある。公明党のほうが、はるかに重い。なぜなら、公明党議席は、連立の不可欠の要素であって、それを欠いては自民党が政権を握りつづけることは不可能であったわけですから。それに比べると社民党の位置なんて、民主党にとってどうってことない。社民党の現在は、07参院選前後の状況を見極めた小沢の臭覚にほとんど拠っているといっても過言ではないでしょう。参院選とその後の今年の衆院選での民主党議席増は、つまり大幅な得票は、今日までの構造改革路線にたいする強い反発の意思も込められていたというのが大方の見方であって、社民党と連立を組むのは、それにたいする一つの応答でもある。ただ、今でも民主党は、選挙に支持されたのだからという、傲慢とも思える態度に出ることがしばしばありますから、今後、社民党との連立の位置づけは状況次第ということになるでしょう。前エントリーでのべたように民主党の絶対多数こそ小沢が目標としているものですから、それが来年、参院選で仮に達成されれば、社民の連立離脱の可能性は格段に大きくなるとみてよいでしょう。そうでなくとも、すでに米軍基地移転問題では、格好だけでも社民党に配慮をせざるをえないわけで、やっかいだし、逆に、そろそろ連立に加えた矛盾が現れているとみなければなりません。

続きを読む

中道の憂鬱


事業仕分けは、賛否両論あるものの、国民の一定の支持を受けたという意味で政権は溜飲を下げたことだろう。削減額は、当初の思惑からすればけっして満足できるものではないにもかかわらず。税収がなお落ち込むことが想定されるだけに。

しかし、仕分けという手法は、構造改革を継承する性格をもっている。現実に今回も対象のなかに国民にとって削ってほしくない、ならない項目があって、反発が生まれた。科学技術をめぐる会場でのやりとりとその後の一連の動きは、このことを象徴する出来事だった。聖域をもうけないといいながら、仕分けにはなじまない、政治の判断を待つなどという口実で手をつけなかった、たとえば思いやり予算などが一方であった。

続きを読む

派遣村から1年。。


派遣村という新しい試みから、もうすぐ1年になろうとしています。
湯浅誠氏が民主党政権内閣府参与に抜擢されたことに端的に示されるように、この経験は、日本の社会と政治に少なからぬインパクトを与えました。
セーフティネットから抜け落ちる人びとは、社会的に救われなくてはならないというのが、ひらたくいえば派遣村という実践の精神だと考えるわけです。あれからほぼ1年。比ゆ的にいえばこれまで水際で申請そのものを排除することが一義的に考えられてきたといえる生活保護行政が確実に動きました。

続きを読む

民主党政権もこの程度かと思わせる問題

2つの記事から、貧相な、子どもじみた民主党政権の対応を皮肉ってみたいと思います。皮肉るのは、いくらかの政権にたいする期待もあったからでもあるのですが、大枠は今現在、想定していた方向で政権は動いているような気がします。

続きを読む