改憲への青写真


改憲手続き法案成立後の青写真を自民党がすでに描いていることが明らかになった。「しんぶん赤旗」(5・1)が伝えている。
それによると、改憲手続き法案の成立後、2011年夏に国会で改憲を発議、同年秋には国民投票を実施するという行程が示されている。


このスケジュール案の概略は以下のとおり。

  • 07年5月     改憲手続き法案の「成立・公布」
  • 07年7月     参院選
  • 07年8月頃    衆参に憲法調査会設置
  • 10年7月頃    参院選挙  (「具体的な憲法改正が争点か?」としている)
  • 11年夏頃     「憲法改正案」を発議(早ければ、と前置き)
  • 11年秋頃     国民投票の投票期日


国会では同法案は参院憲法調査特別委員会でまだ審議中。これは、自民党改憲を前提に国会運営に臨んでいることをあらためて示したといえる。
同紙によれば、「国民投票実施までの経過と見通し(イメージ図)」として、自民党憲法審議会および国民投票法にかんする特命委員会(委員長・中川昭一政調会長)などの会合で示されたという。

スケジュール案によると、同法案で国民投票運動期間を60日以後180日以内としているが、最短の60日を想定していることがうかがえる。また、憲法調査会は3年間は「改憲案」の審査はしないと法案付則に規定しているものの、改憲案づくりは着々とすすめる計画になっていることも注意を要する。自民党が想定している具体的な改憲日程が明確になった今、あれこれと口実をつけて提出した国民投票法案=改憲手続き法案だが、今回の同法案が文字どおり9条改憲を目的としたものであることが浮き彫りにされたといえる。