東アジアに任せろよ。。


これもどうでしょうか。すっきりしない対応です。米国を入れるか入れないか、この点で、岡田外相と一致はしていない模様ですね。

東アジア共同体構想 首相、米の関与求める姿勢示す
鳩山首相は24日、日本と東南アジア諸国連合ASEAN)の首脳会議に出席し、新政権のアジア外交について「東アジア共同体の構築という長期的なビジョンを掲げている」と説明した。鳩山氏がASEAN諸国に同構想を説明するのは初めて。また、「日米同盟を外交の基軸と位置づけている」とも述べて、共同体構想への米国の関与を求める姿勢を明確にした。

 鳩山政権が掲げる「東アジア共同体構想」の中で米国をどう位置づけるかを巡っては、岡田克也外相が「米国まで含めることになっていない」と発言。「除外するつもりはない」という鳩山氏も、10日の日中韓首脳会議で「日本は米国に依存しすぎていた」と述べていた。

東アジアのことはなぜ東アジアに任せることができないのか。そもそも米国を入れる意味を問わざるをえません。
そもそも「東アジア共同体」の構想とはそういうものではなかったでしょうか。たしかに鳩山氏は国連でそれを語ったのですが、彼の構想には米国が入っているのでしょうか。そうなると、一般に理解されている共同体構想と似て非なるものではないでしょうか。鳩山氏の「動揺」がみられる背景には、下記エントリーで言及したような経緯があります。米国はこの東アジア共同体構想に強い警戒心をもっているということ。

しかし、平和と繁栄をめざす東アジア共同体の創造、発展にとってその行方を左右しかねない一つが日本の動向でしょう。日本が安保条約を米国と締結している現状がある。これから脱却し、むしろ東アジアの大半の国が加盟し、中国がオブザーバーとなっている非同盟諸国首脳会議に加われば、構想がより現実味を帯び、急転換することは明らかでしょう。

日本が米国のくびきから離れること。それが、東アジアの平和に貢献する道でしょう。だから、鳩山氏が強調する日米同盟の強化は、その意味で、東アジア共同体構想と整合がとれないように私は思うのです。

【関連エントリ】
東アジアのことは東アジアが決める。。
「東アジア共同体」具体化への道