憲法審査会始めて結構− 鳩山新代表


民主党鳩山由紀夫代表は、NHK番組(17日)で、憲法審査会の議論を容認する発言をしました。これは重大な意味をもつでしょう。
彼は、単に民主党の一議員ではない、党首なのですから。
「議論は始めて結構」というのです。

いうまでもなく憲法審査会は、国民投票法にもとづき衆参両院に設置されているもの。けれども今日まで、07年の参院選での自民党の敗北によって後景に押しやられてきたもの。自民党はこの審査会を開くことができなかったのです。
ですから、今回の鳩山発言は、自民党にとって水を得た魚のようなもの。
一路、審査会開催によって改憲へのロードマップも描きうる可能性が広がったというものです。

鳩山氏曰く。

<時代に沿って変えなければいけないものが50年、60年変わっていない。ここに最大の問題がある

と。
なぜ今、氏はこうのべるのでしょうか。
自民党は、一般的に改憲しようと考えているわけではない。きわめて明確に9条にねらいを定めているのは大方が一致するところでしょうに。
鳩山氏の発言は、どうみても誘い水的それでしょう。自民党は、ほくそえんでいるのではないでしょうか。
少なくとも、この発言は民主党党首たる鳩山氏が、改憲への始動を支持したことになる。常々、自民党との対決を強調するのですが、現実にはこのように、自民党の考えていることをやりやすい方向に解釈して、道を開くことに手を貸していると受け取られても仕方がないのではないでしょうか。

もちろん私は、鳩山氏が本来、彼は改憲論者なのだとこの発言をもってあらためて確信を深めた次第です。

当ブログでこれまで強調したように、さまざまな世論調査によるかぎり、9条改憲には反対というのが国民の大勢でしょう。
だとすれば、国民世論に背を向けている、そう受け取られても仕方ない重みをもつことを鳩山新代表はしっかり受け止める必要がある、こう忠告しておきたいのです。

こんなところに民主党への不信が正直、私は募るのです。反戦派のみなさんはどうお考えでしょうか。。