政権が近づくと。。


政権が近いというメディアの判断がもちろんあるのでしょう。所詮は、長島氏の発言です。しかも限られた短い記事です。
小沢外交「政権取れば豹変」=民主・長島昭久氏インタビュー

でも、この氏の見解のうち、2つの点に私は同意します。

1つは、「自公連立とそんなに変わらない」とするくだり。
「とことん議論していくしかない」と長島氏はのべていますが、民主、社民、国民新の3党連立政権となれば政策調整が大変ではという記者の質問はまず、民主党内にむけられなくてはなりません。党内でまとまることがしごく困難だろうということは多くの人が認めるところでしょう。政権をとれば、(政権を)維持しなければならないという意識が唯一、かすがいになる可能性があると判断します。ただ政権交代という一点でまとまっている現状と正反対の、裏返しの表現形にすぎません。ただし、逆に、政策的結束が固くないということは、党の内外の移動可能ということがすでに前提としてスイッチオンされているということです。ちょうどベルリンの壁の崩壊のように。あの一瞬をもたrしたのは、東ドイツの国民たちが情報を手中にし、移動可能を実感したからでした。
社民、国民新の主張そのもので動くということより、政権維持のためにとりあえず一致しておく、当面はこんな民主党の対応ではないでしょうか。とりあえずというのは、民主党の思惑は、単独多数を獲得することにあるのですから。

2つ目は、小沢代表は必ず君子豹変(ひょうへん)すると長島氏がのべた部分です。
「交代」というある種悲願のためには、小沢氏の年来の主張とはほとんど真逆の主張する厭わないのですか。一昨年の参院選では、それをもっとも鮮やかに小沢氏は示しました。
そのあとの大連立構想など一連の流れは、小沢氏にとっては、年来の主張と一時的な対応を修復するためのものでした。
年来の主張にもとづく政治姿勢が、長島氏によれば「現実的な対応」をとらせることになるのです。

時の流れは、自民党民主党も支持しない層が増えていないかという記事の指摘に沿っているように私にも思えます。民主党内にさまざまな潮流があるとはいえ、政権をとっても自民党政治を転換することはできないと私は常々のべているのですが、自民党民主党もかわらないという国民の意識が徐々に増え大勢を占めつつあるのでは。近づく総選挙で有権者はどんな審判を下すのでしょうか。

関連エントリー
政党再編の可能性− 展望は見いだせるのか。。
政権交代論者の憂鬱
総選挙の三つの可能性