選ばれる代表数より多い選考レース


世界陸上で日本唯一のメダルをとった土佐礼子。オリンピック代表の座をつかんだ。
そのオリンピック代表選考のあり方については、たびたび物議をかもしてきた。

選手選考について、山下佐知子*1が語っている。

−選手の選考については、いつも問題が起きていますよね。選手にとっては選ばれるかどうかというのは大きな問題でしょう。
山下;選ばれるか、選ばれないかで選手は変わりますから、そこは慎重にしなければなりません。現場があほらしくなるようなことを競技団体がやってはダメだと思います。
−マラソンの選考は、アメリカのように1回のレースで一発選考すればいい、という意見があります。条件が同じになるから平等だという考え方ですが、日本の場合、陸連の理事や選考委員が、成績以外の思惑があるような選考をしていることが問題だと思います。
山下;なぜ、選ばれる選手の数より選考レースの数のほうが多いのか、不思議でしょうがありません。選考レースで優勝しても代表に選ばれないなんて、選手としてはやり場がないですよ。もめるに決まっていると思います。   (『放送レポート』no.208、2007・9)


なぜ、選ばれる選手の数より選考レースの数のほうが多いのか、という山下の疑問。ごもっとも。

*1:第一生命陸上部監督。バルセロナオリンピック(1992年)の女子マラソン4位