[メモ]人が去る落ち目の政権


スノー報道官、任期中に辞任の意向 経済的な理由から

スノー米大統領報道官(52)が17日、ブッシュ大統領の任期が切れる09年1月を待たずに辞任する意向を示した。複数の米メディアが伝えた。ホワイトハウスでは側近中の側近とされたカール・ローブ次席大統領補佐官が8月末の辞任を発表したばかり。
スノー氏は3月にがんが再発、今も化学治療を受けており、健康問題の影響と見られる。治療の費用もかさんでいるのか、15日には保守系のラジオ番組で、「主に経済的な理由から、私が(大統領任期の)最後まで働くことはない。お金が尽きたら辞任しなければならない」と話していた。
大統領報道官の年間給与は約16万8000ドル(約2000万円)あるが、スノー氏はもともと保守系のコラムニスト、コメンテーターとして活躍していたため、収入ダウンの憂き目にあっていた。
スノー氏は「できるだけ長く続ける」と話したが、9月に辞任するとの見方も。6月にはバートレット大統領上級顧問(当時)も辞任しており、大統領の側近たちが、クシの歯が欠けるように政権を去っている。

米国大統領報道官といえば、日本では何にあたるだろうか。米国大統領を支えるのは、首席補佐官・次席補佐官・広報部部長・広報部次長・報道官などだろう。報道官は特別に地位が高いとはいえないが、それでも大統領の側近スタッフの一人だと推測される。


2つのことを伝えている。米国のなかで2000万円の年収は上位何%に相当するか正確には分からない*1が、大統領を支える人物の年収とはこの程度の評価であるということ。いまひとつは、がんの化学治療について記事は言及しているが、米国の医療費が高そうだということはこの記事だけでも分かるということ。

日本なら、それでも「経済的理由で」官僚を辞めたいなどとは、まず言い出さないだろうな。

この記事はもう一つ大事なことを伝えている。

大統領の側近たちが、クシの歯が欠けるように政権を去っている。

落ち目の政権とは、人が去るか、去る立場に追い込まれるのかの違いはあっても、これは洋の東西を問わず、人材が欠けていくものだ。