[メモ]指摘は「正しい」のだが。はてなダイアリー

消費税還付、6月は過去最高の8690億円(読売新聞8・11)

財務省が発表した6月の税収実績(一般会計分)によると、国から企業などへの消費税の還付額が、輸出や設備投資が好調だった影響で、単月で最高の8690億円に上った。

記事が伝えるのは、消費税の戻し分が8690億円に上ったことである。


消費税額=「売り上げにかかった消費税額」−「仕入れにかかった消費税額」

消費税は以上の計算式で算出されるが、上の計算式で、つぎの場合は、税金が還付される。輸出の場合も、「売り上げにかかった消費税額」=0なので、「仕入れにかかった消費税額」分が還付されることになる。

「売り上げにかかった消費税額」<「仕入れにかかった消費税額」

この輸出時の「戻し税」について、はてなダイアリー【輸出戻し税】は、しばしば誤った認識があることをあるブログを引用しながら以下のように指摘している。たしかに、引用されたブログの表現は青下線部分のように正確ではない。はてなダイアリー輸出戻し税】が誤認だとする理由は赤い下線部分にあるのだろうが、これもまた誤解を与える。


消費税の一般式から察することができるように、消費税は最終的に消費者が負担する。逆にいえば最終販売者、たとえば大企業は、一般には自らが支払った「仕入れにかかった消費税額」より、自らが消費者から預かった「売り上げにかかった消費税額」が大きいため、その差額は自らの懐に入るというしくみである。
消費税のしくみの本質の一端はここにあるのではないか。
はてなダイアリーの指摘も、この部分にふれない以上、まったく鋭さを欠いている。