医療崩壊の現状を分析。東大グループ


東京大学医科学研究所・探索医療ヒューマンネットワークシステム部門より以下のタイトルでPDFファイル資料の情報が提供されている。

医療崩壊の現状分析と対策に関する考察」

http://kousatsu.umin.jp/

私は未読だが、終章に「対策」が掲載されている。お知らせまで。
目次は以下のとおり。


1.医療周辺の動きと萎縮医療

  1. 厚生労働省の政策による労働再分配機能の停止(「名義貸し」への対応、臨床研修制度導入)
  2. 厚労省医師法21条拡大解釈と刑事介入、医療事故調査委員会設立の動きによる萎縮医療
  3. 厚労省の看護師内診禁止による分娩取扱い施設減少の流れ

2.需要側の現状分析と将来推計

  1. 我が国の人口構成と患者需要
  2. 高齢化により増加する患者需要の将来推計

3.供給側の現状分析と将来推計

  1. 医師供給数と医師のキャリアパス
  2. 医療提供を支える非常勤医師労働と厚労省による兼業規制
  3. 診療科別病院医師数の減少

  4. 諸外国データから見る日本の人口構成

  5. 日本の病院従事者数は欧米のわずか23.0%(欧米並みの安全性は不可能)

  6. 日本の病院看護師数は欧米のわずか24.3%(欧米並みの安全性は不可能)

  7. 日本の看護師のキャリアパス

  8. 看護師数、看護師教育レベルが高いほうが患者の安全性が高い

  9. 日本の薬剤師のキャリアパス

  10. 薬剤師数が多いほうが患者の安全性が高いが、日本の病院薬剤師数は米国のわずか25.2%

  11. その他の病院従事者数
  12. 諸外国データから見る日本の医師数

  13. 諸外国データから見る日本の病床数

  14. 医師の週平均労働時間は、日本70.6時間、ヨーロッパ40〜50時間

  15. 徹夜(当直)明けで診療する医師はほろ酔い期〜酩酊初期の注意力(交代制なしに患者安全は不可能)

  16. 日本の女性医師割合はOECD諸国最低

4.医療従事者の増員に関する推計
  1. 欧米並みの患者の安全性を確保するために必要な医療従事者数

5.医療崩壊をくい止めるための対策

  1. 患者安全の環境づくり
  2. 患者の納得のための対話環境づくり