国会軽視と呼んだ方がよい。

発想が逆転しているとは、こんな山岡氏の考えをいうのでは。
国会は、たしかに立法府といわれてはいますが。法案成立マシーンと化してはならない。そもそも、こうした考えが出てくるのは、自覚しているのかどうか、それは別にして、政府提案の法案は成立させて当然、不成立は悪という一種の思い上がりに似た認識がある、と考えてしまいます。

与党:提出法案の会期内成立目指す 審議短縮で質問省略も
民主、社民、国民新の与党3党の国対委員長は12日、国会内で会談し、日本郵政グループの株式売却凍結法案など今臨時国会に提出した各法案の審議を急ぎ、30日までの会期内に成立を目指す方針を確認した。民主党山岡賢次国対委員長は「審議時間がなければ、与党が我慢せざるを得ない」と述べ、審議時間短縮のため与党質問を省略することを提案。国民新党は同調したが、社民党は質問を行う考えを示した。
これを受け、山岡氏は自民党川崎二郎国対委員長と会談し、与党単独でも審議入りを目指す意向を伝えた。これに対し、川崎氏は与党が審議入りを強行した場合、衆院議運委員長の解任決議案を提出するなど対抗手段を取る構えを示した。

民主・山岡氏「与党は委員会質問省略も」 法案通過優先
民主党山岡賢次国会対策委員長は、党所属の衆院常任・特別委員長らとの会議で「与党の質問を省略することがあっても(法案を)あげることを優先していただきたい」と述べ、法案の早期成立のためいまの国会で民主党議員が委員会で質問しないこともあり得るとの考えを示した。同党は「政府・与党一元化」を理由に、衆院では鳩山由紀夫首相の所信表明への代表質問をしなかった。

たしか、小沢一郎は、国会は野党と与党の議論の対決の場という意味のことをいって、政府・与党は一元化されたのだから国会での与党質問は不要などとのべてきましたから、小沢子飼いの山岡氏が上記のように発言するのは、当然といえば当然なのかもしれません。
野党の提案に合理性があると判断された場合、修正があってしかるべきだと考えるのが常識的なように私には思えます。

議員立法は制限する、衆院各常任・特別委員会の定数削減や、政府参考人答弁の禁止などをうんぬんする小沢一郎の提案の方向は、審議の充実、とくに十分な審議時間の確保や公聴会参考人質疑を重視するのを国民に開かれた国会だと考える立場からみるならば、それは真逆を向いていると考えざるをえないでしょう。
民主党の独裁性ということを以前にふれました(参照)。つまり、議員定数削減問題で端的なように、少数会派への配慮など一顧だにせず、排除しようとする思惑が見え隠れするところに疑念を強く抱くのです。
国会改革ではなく、国会軽視と表現したほうがよいのではないか。