自民と民主を足せば…

7月の参院選で当選した自民、民主両党の議員は、「郵政解散」で自民が圧勝した05年衆院選で当選した議員に比べ、構造改革より旧来の「日本型システム」を維持する考えの強いことが、朝日新聞社東京大学蒲島郁夫谷口将紀両研究室が実施した共同調査で明らかになった。また、05年衆院選で自民に投票した人で今回の参院選でも自民に投票した人は「2人に1人」にとどまったことも分かった。

参院自・民当選者は「改革」修正派増加 朝日・東大調査


引用前段の議員の意識調査は、蒲島研究室が多用する四象眼分析。
日本型システムという縦軸と、安全保障・外交という横軸の、2つのタームにたいする態度で4つのパートに区分されている。自民、民主とも05年当選者に比較すると、日本型システム維持、ハト派の方向へ、つまり四象眼の左上の方向に集団として向かっていることを示している。

要は、個々の議員の意識が仮にそうであっても、実際の政党としての行動がそのとおりになるとはいえないということがむしろ大事だ。
また、有権者の意識状況と議員の意識状況にズレがないとはむろんいえない。

ねじれの国会状況では、むしろ有権者の意識状況がどこにあるのか、それが左右するとも思えるし、そこが自民も、民主も気になるところだろう。